風力発電   アメリカ

 


世界で一番CO2の排出量の多いアメリカでは州によってエネルギー政策が違います。温暖化に対応するため、京都議定書に参加しなかったように、合衆国としては経済の成長に障害を与えるという理由で、地球温暖化とCO2との因果関係が研究されていながら、特に二酸化炭素を減らそうという強い政府の政策はありませんでした。




しかし一方では、すでに(1991年)米国エネルギー省が、国家風力資源目録を発表していますが、アメリカ50州のうち、テキサス、カンザスノースダコタの3州においては国家のエネルギー需要を満たすのに足りる風力があると指摘しています。


1980年アメリカでは既に風力発電での実績が(年間8メガワット)ありました。デンマークにおいては(5MW/年)でした。1987年アメリカ(1333MW/年)のときドイツの風力発電(5MW/年)が始まり。10年後の1997年ドイツ(2080MW/年)でアメリカ(1611MW/年)を抜き去りました。2001年にはドイツ8000MWアメリカ4150MWデンマーク2500MWの実績が残されています。

2005年  ドイツ    USA    デンマーク
     18428MW   9149MW    3122MW


アメリカの酪農を営む農民たちは、牧場の一角に風力発電機を建設する事を計画しています。

それは風力発電は農地のほんの一部を使用するだけで、季節に関わらず安定的に収益をもたらすためで、これの設置で安心して農業(酪農)を続けていけるからです。

これは誰にも止められない経済論理を元に発想されています。

そしてCO2の排出がないという考え方とは別に純粋に経済論理でこの道を選択しようとしています。

アメリカは自動車の排出ガス規制を日本に厳しくつきつけ、日本の自動車工業界は必死の研究と実績でこれに応えて来ました。

日本はたとえ温暖化の原因を取り除かなくてはならないと判っていても
・・アメリカの黒船が来なくては動かない。
アメリカの強い要求がないと動かない。

ハイブリット車はアメリカで評価されていますが、到達点ではなく、繋ぎの通過点でしかないことを、日本人は自覚していないと大変なことになりますよ。