風力発電 何で日本が環境問題ワースト1「化石賞」を取ったの?

2008年4月1日に 京都議定書の約束期間が開始(2012年まで)しましたが。
 『昨年12月3日インドネシア・バリ島で始まった気候変動枠組み条約の第13回締約国会議で、京都議定書に定めのない2013年以降について、温室効果ガス削減目標を示さない日本に非政府組織(NGO)の批判が集中、NGOが12月4日に選んだ「本日の化石賞」の1位から3位までを日本が総なめにした。地球温暖化防止の交渉を妨げている国に批判を込めて贈る同賞は、世界の300以上のNGOが参加する気候行動ネットワーク(CAN)が投票で毎日選ぶ。名指しされた理由別に分類し1−3位に順位付けした。初日の討議で、日本は「ポスト京都」の枠組みの要件を提案したが、先進国の削減目標を示さなかったことが1位の理由となった。「ポスト京都」での先進国の削減目標をめぐり、欧州連合(EU)は2020年までに1990年比20%の削減方針を決めている。日本は国別目標の設定に難色を示す米国への配慮もあって議論を先送りする姿勢だが、NGOの間では「京都議定書の核心部分を軽視している」との批判が強い。賞の2位は、10周年を迎える京都議定書を「汚した」との理由。3位は、発展途上国への技術移転に真剣さが見られないなどとして日本、米国、カナダの3カ国に贈られた。』


これまで日本国民は環境問題にどれだけ努力してきたことでしょうか、(個個人については省エネで無駄な電気を消すことから、自動車産業においてはハイブリッドカーの開発まで)もし愛国心がなくても、我々にとって日本をこんな風に評価するのはお門違いだと考えてしまいます。


(まさに『省エネ大賞』を取るのはこの日本だと思います。)


しかし冷静に客観的に(なかなかなれませんが)考えてみると、現在の国内の空気はバブル当時の「ジャパンアズナンバー1」と呼ばれた輝くばかりの勢いはもうありません。

ところが、世界からみると、日本は今だに世界第2位の経済大国であり、多くの面で期待されてしまうのは当然なのかもしれません。それだけに、日本政府が、環境問題に対しお粗末なやっつけ仕事で態度を表明しているばかりに、NGOの格好の標的とされてしまっているわけです。


 自然エネルギーによるエネルギー供給100%を目指している島があります。

デンマークユトランド半島の東に位置するサムソ島は、面積114平方キロで人口わずか4300人の島ですが、デンマークの国家プロジェクトの下に、100%の自然エネルギー供給を目指しており、風力発電機について陸上では11基、洋上では10基が稼動しています。

電力はすでに100%自然エネルギーで賄っており、洋上の発電機は本土に売電しています。

デンマークの風に吹かれて』という番組(BS朝日報道特集)を視ましたが、農民たちへのインタビューの中で、地球温暖化温室効果ガスのことが自然に語られたこと、そして、自分たちが100%自然エネルギーを利用して生活している事を大変誇りに思っている事。そしてなにより子供たちの未来に明るい展望を持っていることが印象的でした。

ふつう農民の方にインタビューしたとき、たとえ環境問題の番組だったとしても。まず最初に地球温暖化温室効果ガスのことが口を突いて出てくるでしょうか。

デンマークという国は、地球温暖化の原因とされる、CO2の排出削減の枠組みで世界的に高い目標を掲げた環境先進国です。

だからこそ、サムソ島がヨーロッパの自然エネルギーの中心地であることを島民の方々は大変誇りにしているわけです。


ところで、サムソ島では1MWの風力発電機11基で4300人の島民の電力エネルギーが100%賄えているわけですから、日本という島国において、1億人の国民に対して何基の風力発電機が有れば100%電力が賄えるか単純計算してみますと、2MWの発電機約14万基あればよいことになります。


デンマーク製の1.6MWの発電機が設置までいれて1基4億円という実績値がありまが、2MWの発電機を同じ値段にしたとしても、14万基設置するとしたら約560兆円というとてつもない金額になってしまいます。しかし、大量な発注により、コストは何十分の一にもおさえられるはずです。


今日本で騒がれている、道路特定財源一般財源化したものを、これに引き当てれば、国民の反対もなく解決の方向に向かうのではないでしょうか。

何しろ地球温暖化は全世界の解決すべき最重要課題であり、日本がこのような方向と姿勢を示せば、洞爺湖サミットでも世界のリーダーシップを取ることになるでしょう。

今こそ、日本が地球温暖化の脅威に対し、再生可能エネルギーの力で、敢然と立ち向かって行く姿勢を示し、世界を引っ張って行くべき時ではないでしょうか。


勿論『化石賞』はすぐに返上です。