沖合洋上風力発電

沖合洋上風力発電は、今や世界の大規模風力発電計画の潮流です。其の礎となったデンマークコペンハーゲン沖合の緩やかな曲線上に並ぶ洋上ウィンドファーム「ミドルグロン」が2001年世界で最初に建設されました。
20基4万kWの出力を持ちます。


また、2002年から2003年にかけては、ユトランド半島西部の沖合に80基・16万kWのウインドファームが、デンマーク南東部のロラン島には72基・15万kWのウインドファームが建設されています。  



世界初の海上風力発電所建設用船が、中国山海関造船所で2003.9に完成し、操業しています。英メイフラワー・エネルギー社の発注を受けて建造されたこの船は、主に海上風力発電所用設備・部品の運搬と、洋上での組み立てに用いられる。高度なオートメーション化により、1人での操縦も可能です。 


この船は全長120メートルに及び、船体を安定させるために海中に伸ばして「踏ん張る」6本の脚を備え、タービンの塔を望みの場所に据えるための巨大なクレーンを搭載する、洋上工場とでも言うべきこの船は、最高で風力タービン10基分の部品材料を積めるようになっています。


そして、ほぼ1日1基のペースでタービンを設置できる。メイフラワー社は、自社の風力発電所設置も検討しており、ヨーロッパ北部全域で伸びている需要に応えるため、さらに6隻もの船を造る予定になっています。風力エネルギーは、明らかに未来に向かう潮流です。


Horns Rev (デンマーク) 2MW × 80基 Vestas社製

1 km2当たり 6 MWの風車を設置することを前提に風力エネルギーを算出し、結果として、EC諸国全体の海上風力エネルギーの潜在賦存量は、30,280億 kWh/年と試算した。これは、EU全体の電力需要量18,460億 kWh(1995年)の約1.6 倍に相当します。     

EC 諸国の洋上風力発電潜在賦存量(国別)
単位: 億 kWh
国  名 賦存量
イギリス 9,860
デンマーク 5,500
フランス 4,470
ドイツ 2,370
アイルランド 1,830
イタリア 1,540
スペイン 1,400
オランダ 1,360
ギリシャ 920
ポルトガル 490
ベルギー 240
合計 30,280


日本の洋上風力エネルギー潜在賦存量
億 kWh/年

海岸からの距離(Km) <1 <3

風車設置可能海域(Km2) 6,500 19,600
風車設置基数(基) 136,500 409,700
風力発電量 930 2,700


 この試算結果は、平成5年度の全国風状マップ(陸域)から得られた風力発電可能量 (65億kWh 〜 340 億 kWh) の 3倍〜42倍に相当し、日本の電力使用量(1993年 6,910 億 kWh) の 13% - 39%に当たります。


洋上風力発電国内需要の1割可能=温暖化防止も−東大と東電が共同研究

関東沖50キロ以内の洋上に浮かべた風力発電設備から、国内需要の1割強に当たる年間約1000億キロワット時の電力量を確保できることが2日、明らかになった。東京大学東京電力の共同研究によるもので、石油などの化石燃料に代わる大規模な国産エネルギーとして有望。二酸化炭素(CO2)を出さず温暖化防止にも寄与するため、洋上風力発電の本格的な普及に向け弾みがつく可能性がある。(時事通信

日本の陸上で発電可能な量は日本の総発電量の7〜10%と言われている。

さらに洋上(オフショア)発電まで考慮すれば、潜在的には20〜30%程度まで可能という指摘もある。

これは現在の日本の原子力発電の発電量に相当します。