風力発電を選択するには

最近LEDを、照明用として利用していく研究が進んでいます。

現状ではすでに、白熱電球の明るさを越えるLEDの照明器具が完成しています。

しかも同じ明るさを得るのに、10分の1程度の電力消費量で、寿命も数万時間とほぼ半永久的であり、熱を持ちません。

しかし特許の関係や普及率のためまだ値段が高く、広く普及するところまで行っていません。

先日秋葉原に高輝度LEDを見にいきましたが、1個200円ほどで、電球の明るさにするには20個以上まとめなくてはなりません。

それだけで4000円ほどになってしまい、電球タイプになったものは、1万円ぐらいするそうです。同じ明るさの蛍光灯タイプのものだと4万円はするそうです。

ところで、このLED照明が、もし日本全体で普及する事になったとすると、電力消費量は10分の1になり、(電力消費量の40%は照明なわけですから)、一気に36%もの省エネが達成できることになります。(電力供給量の30%は原子力ですが、原子力発電がいらなくなる?)

しかし電球と同じ明るさを得るのにコストが約100倍もかかってしまう現状では、普及は、まったく期待できません。

同じく電気自動車や燃料電池車も、車両価格が数千万円〜数億円では普及しないのは当たり前です。


電力をあまり消費しないLED照明や、省エネ家庭電化製品の普及。

また水素エネルギーを使用した自動車、飛行機や船、そして工場の稼動。

これらがあって初めて、原子力発電などの危険を冒すエネルギーや、CO2を発生させる化石エネルギーの燃焼ではなく、

風力発電などの再生可能エネルギーの選択が可能になってきます。

これはまったく荒唐無稽な考え方であり、実現は不可能なんでしょうか。

人間は自分が思ったように成るといいます。

誰も荒廃した地球の姿を望みません。
誰も放射能や公害に汚染された地球を望みません。

人類は、誰もが緑豊かで清浄な環境を望んでいます。

不都合な真実」のアル・ゴアが、地球環境に警告を発していますが、ゴアが言う程度の省エネルギーは日本は、すでに達成してしまっていると言われています。

アメリカの保守系の団体の調査によるとゴアの自宅の電気代とガス代が年間360万円もかかっていると暴露していますが、

省エネルギーを実行すべきはアル・ゴアであり、アメリカや中国、ヨーロッパであります。

だから日本は何もしなくて良いわけではありません。

消費エネルギーの少なくて済む機器による生活、そして再生可能エネルギーによるエネルギー供給。

これの普及を推進してゆくべきは、現段階の省エネルギーを達成してしまっている日本が発信してゆくべきだと考えます。


地震大国における原子力の大々的な普及は、世界の原子力発電の実験台になるだけで、これで原子力発電の開発力ナンバー1をめざすのはまちがいです。

原子力立国でクリーンな環境は望めません。

高レベル放射性廃棄物の廃棄場所の迷走はどうするつもりなのでしょう。

放射性廃棄物は1960年代から積もり積もって1000トンを越えているといわれます。

どうしても廃棄物は処理しなくては、数万年も毒性の落ちないプルトニウムを地上に大量に抱えてしまうことになります。

プルサーマル計画の推進を政府や電力会社は唱えていますが、

ウラン燃料のリサイクルは数パーセントでしかなく、MOX燃料の高温燃焼は現在のウラン燃料による発電所において使用するのはより危険性が増すことになると言われております。

政府の強行採決のごとくプルサーマル計画を強行し、

東海大地震を引き起こすといわれている断層の近くにある、浜岡原子力発電所MOX燃料の使用が始まりますが、

これを推進していく方々は、これだけ騒がれている東海大地震による被害の可能性をまったく否定できるのでしょうか。

だいたい原子力がまったく安全なものなら都心に作ればよかったのではないでしょうか。
(1950年代には都心のビルの中に原子力発電所を持つようになるであろうという未来予測が語られたこともあったようです。)

人里離れた地方に原子力発電所を作るのは、これの危険性を認めたからであって、もし天災が起きても犠牲が少数で済む為に、多少の交付金を与えることで地方に作ることが可能になったもので、明らかに犠牲の可能性を容認しています。

しかし浜岡でチェルノブイリ並みの事故があった場合、放射能汚染は東京まで及ぶと言われています。

日本以外世界中でストップしていた原子力発電所の建設が、原油価格の高騰を背景に、またアメリカやBRICs諸国で盛んに始まろうとしています。

のど元過ぎれば熱さを忘れるのは人間の常かもしれません。

日本こそが自然災害に対する原子力発電の弱さ、危険性に気がついて、
(今回の中越沖地震では放射能による犠牲者が一人も出なかったため、電力会社は世界一の発電量を誇る原子力発電所の耐震性に自信を深め、大変満足していることと思いますが、世界では、日本が放射能で地球環境を汚染したと見ています。)
再生可能エネルギーを選択し、その普及を強力に推し進めて行くべきではないでしょうか。